【日本のビジネスマナーや文化・働き方検定のPATF】導入校事例
国際ビジネス公務員大学校様「日本で働きたい留学生の夢をサポート」

国際ビジネス公務員大学校 佐藤先生
日本で働く際に必要な留学生向け日本のビジネスマナーや文化・働き方検定の外国人実務能力検定(PATF)。
今回は、外国人実務能力検定(PATF)を授業に導入されている、学校法人国際総合学園 国際ビジネス公務員大学校様(福島県郡山市)にインタビューさせていただきました。
2国際ビジネス公務員専門学校様では、2019年より留学生向け授業にPATFの導入をされ、高い合格率を誇っています。
今回は留学生に向けた手厚い支援をされている国際公務員大学校の佐藤先生に取り組みの工夫や学校が用意している制度、留学生への思いについてお話を伺いました。

留学生向け授業・入社試験や昇進試験に活用も!
日本の文化や働き方、ビジネスマナーを理解していただくことを目的として実施しています。習熟度に応じて階級が分けられているので、どの程度のビジネス能力を有しているか判別が可能です。
日本の文化や働き方、ビジネスマナーを習得した母国との架け橋となる人材を目指す
ー貴校の留学生向けカリキュラムや特徴について教えていただけますか。
私達の学校では、「日本語を学ぶ」というところと、「日本語で学ぶ」という形で、きちんと区分けして実施しています。ですので、専門学校の、特に私達の学校での日本語教育というのは、 喋る練習というよりも日本語の文法ですとか、言葉ですとか、そういう知識をきちんと学んでもらう。実践科目として、日本の文化や働き方(仕事観)、ビジネスマナーを学べるPATFのような検定を突破するですとか、コミュニケーション、あとは例えばうちのビジネスコースとかですと、マーケティングですとか、そういう実際の練習のところで日本語をどんどん使ってコミュニケーションしていくことによって、その日本語の授業で学んだことを使いながら新しい知識を習得していくというような形でプログラム組んでいます。
ー首都圏で働くことを希望する外国籍の方が多いと聞きますが、福島県に在籍する貴校の強みは何でしょうか。
学生サポートに力を入れています。例えば、住居面でいうとアパートはもう完全に学校から斡旋して、契約できるようにしています。また、授業料を首都圏に比べて少しお安い形にしています。とにかく首都圏に比べ、生活費・学費を抑えて生活リビングコストも抑えられるというのも強みです。それからビザの更新ですね。ビザの更新も、学生が1人で入管に行って手続きをするということは一切なく、うちの場合は全て担任ベースで、ビザの更新とサポートをしています。電気・水道・ガス・銀行・通信、あとは年金や健康保険などそういったところも、学校の方で全部やってあげるというよりかは、どちらかというと学生と一緒に少しずつ学生にも自立していけるように支援をしています。アルバイトに関しても地域のお店にうまくアプローチをして、留学生を受け入れていただいています。
留学生向けの日本のビジネスマナーや文化・働き方検定で留学生のやる気を後押しする
ー貴校で外国人実務能力検定(PATF)を導入いただいた経緯を教えていただけますか。

留学生が日本の社会に出ていくときに、独特な日本の文化や働き方(仕事観)、ビジネスマナーなどを習得してほしいなと当初から思っていました。やはり留学生の学習のモチベーションというのを維持するためには、検定ですとか、何か一つ区切りといいますかゴールといいますかそういうものがあると、教える側も指針を決められます。また、学生にとってもモチベーションという意味でメリットになるなと思いまして、そういった検定がないかなということで探していたところ、外国人実務能力検定(PATF)に出会いました。日本人向けの検定はちょっと留学生にはハードルが高いといいますか、受けても2割とかもそのぐらいしか合格できなくてかえってモチベーションが下がってしまうことも多いので、留学生にとって適切な難易度で学生も取り組みやすい検定ということで、導入を決めました。
ーPATF公式テキストを用いた授業導入スケジュールを教えてください。
1コマ45分週2コマで実施しています。11月か2月の合格を目指し、トータルで32週ぐらい実施して、試験を受けるといったような流れになります。

日本のビジネスマナーや文化・働き方検定のPATF合格に向けての取り組みとは?
ー外国人実務能力検定(PATF)テキストを用いた授業はどんな工夫をされていますか。


日本社会で生活する・日本企業で働くためのルールやビジネスマナーというところの指導ですので、あまり学生に押し付けないように、気を配っています。やはり文化は優劣というのがないので、他国の文化や学生個人の考えも尊重しながら、ここはお互い「母国と日本で違うね」というのを認めた上で、理解してもらうようにしています。
また、学生に発言をさせるという機会を非常に多く設けています。これは学校全体のカリキュラムとしてなんですけれども、先ほどお話させていただいた、「日本語を学ぶ」「日本語で学ぶ」に通じますけれども、日本語で学ぶというのはできるだけ教員が話しているのを聞いてるだけではなくて、必ず授業の中で学生が発言して、意見交換できる時間を作るようにしています。
ー外国人実務能力検定(PATF)合格率UPの秘訣はありますか。
例えば、科目として実施しますので期末試験などにも出題するようにしています。テキストについている問題を全部できるようにしなさいと伝えています。また、いただいていたその過去の問題を少しいじって学生にやってもらうなどで対策をしています。
あとはそうですね、実際にその学生の実生活に当てはめて考えさせるというところをやってあげると、結構学生もふに落ちてすっと入ってくるところがあるんですよね。そういったところで、学生の理解度を高めながら実践の問題も適度に慣らしていることも合格率を高めることに繋がっているのかもしれません。
どちらかというとその検定に合格できない学生というのは、検定の問題自体が読めないという学生がほとんどです。ですので、その言葉の学習というのは非常に重きを置いています。やはりテキストにふりがなが振ってあるのはもちろんですけれども、それでもやっぱり意味がわからないといざ問題を解くとなったときに、その問題が読めない。 なので、そこをどうクリアしていくかというところで、授業を実際に担当している教員とですね、授業設計の方を担当してる私の方で相談しながら、進めています。
ー合格後、学んだ知識(日本のビジネスマナーや文化、働き方等)を実生活で生かせるようにどのような工夫をされていますか。
外国人実務能力検定(PATF)だけではなく、日本での就職活動テキストなどその類の教科書には例にもれず入ってるような内容は結構あります。ですので、外国人実務能力検定(PATF)対策の授業で入れている内容が他の授業でも少し重複しているんですね。あえて重複させてるっていうところもあります。そうすることによって、外国人実務能力検定(PATF)に合格するために勉強するんですよという意識から少し逸らすことができるといいますか、外国人実務能力検定(PATF)に合格するためだけの勉強じゃないんだというのを意識させることができているのかなと思います。
日本で活躍するためのビジネスマナーや文化・働き方とそれらを伸ばす環境
ー外国人実務能力検定(PATF)の導入でどのような効果を感じましたか。
警察の方を呼んで実際の日本のルール、例えば守ってほしいこと気をつけてほしいこと、そういうものを警察の方に来ていただいて、実際に話をしてもらうっていう授業があります。そのときに警察の方が質問をすると、スラスラ答えられるんです。もう知っているぞぐらいの勢いの良さがあるわけですね。これは、テキストの中で一つ一つ日本のマナーやルールを説明し、学生が理解しているから成しえているのだと思います。
また、先ほどのアルバイトの斡旋も学校で行っているというお話させていただいたんですけれども、アルバイト先の店長さんとお話をする機会も実は結構多いんですね。そうすると、お宅の学校の学生はアルバイトでもマナーよくよく頑張ってるよということで、お話いただくこともあります。その時はやはりきちんと授業で取り扱ってきた外国人実務能力検定(PATF)合格をゴールとしてやってきたというところの一つ表れなのかなと感じています。
あとは就職活動のところで申し上げると、電話とかメールのやり取りですかね。面接の受け答えがスムーズにできたと学生から報告をもらったりとかすると、だいぶ実生活にも生かしてくれてるんだなと思います。
そういったすべての取り組みが相乗効果を成し、コミュニケーション能力っていうところで企業様から非常に高い評価をいただいています。
ー留学生に対する思いを教えてください。
特に福島県というのは、ネパールですとか、バングラデシュですとか、首都圏とは少し学生の国籍の割合が異なるところもありまして、きちんと夢を持って「日本で私は成功するんだ」という意識を持ってきてくれている学生が非常に多いです。ですので、日本で技術や考え方というのを習得していただいて人生をより豊かにしていってほしいと思っています。また、やはりこれから日本社会というのは外国人の方がいないと、なかなか成立しなくなってくるのではないでしょうか。ですから、どちらかというとですね、外国人の方が日本に合わせるというだけではなく、日本社会も少し方針を変えていくというか改めていく必要もまた同時にあるのではないかと考えています。もっともっと留学生の方がその地域に根付き、そのまま住んでくれるような、そんな地域作りに参画していきたいです。
学校紹介

留学生向けにビジネスマナーを習得した日本と母国の架け橋となる人材を目指す「国際ビジネスマネジメント科ビジネスコース」が設置されている。他にもグループ校には「国際自動車科」「国際IT・CAD科」があり、留学生が学べる環境が整っている。また、日本人学生と同じ学科で学ぶことも可能。
公式ホームページはこちら↓
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