【日本のビジネスマナーや文化・働き方検定のPATF】導入事例
【株式会社Foreign Support様】日本で働く外国人と日本の懸け橋に
株式会社Foreign Support 代表
ランカティラカ サジット様
日本のビジネスマナーや文化・働き方を学ぶ外国人実務能力検定(PATF)。
海外展開パートナーであり、公式テキストを導入している株式会社Foreign Support様(千葉県松戸市)にインタビューさせていただきました。
2019年より海外展開パートナーとして、スリランカから日本に来られる方への日本のビジネスマナーや文化・働き方の指導など異文化適応支援をともに行ってくださっています。
今回は代表のランカティラカ サジット様(以下ランカさんとお呼びします)に特定技能登録支援機関、技能実習生送り出し機関窓口など外国人労働者支援における課題や取り組み、日本で活躍を希望する外国人の方への思いについてお話を伺いました。
入社試験や昇進試験に活用も!
日本のビジネスマナーや文化・働き方を理解していただくことを目的として実施しています。習熟度に応じて階級が分けられているので、どの程度のビジネススキルを有しているか判別が可能です。
企業研修の活用も!
日本のビジネスマナーや文化・働き方を理解していただくことを目的として発刊しています。4~1級まで習熟度に応じて階級が分けられているので、日本への来日前・日本での在留期間に合わせて学習を進めることができます。
ご自身が”外国人”だからこそ大切にしていること
ーご自身がスリランカから日本に来られたきっかけを教えていただけますか。
スリランカの大学を卒業し、就職するために日本に来ました。22年前の話です。当時はJRの下請けの会社に就職しました。あまり深く考えないで、気づいたら日本にいたという感じです。
イタリアやドイツ、フランスなども検討していましたが、たまたま日本の面接結果が一番最初にきたということもあり、日本で働くことになりました。
ーランカさんが感じる日本とスリランカの違いとは何でしょうか。
スリランカは全体的にのんびりしています。一方で日本はてきぱき動くことを求められているように感じます。それが私の中で一番大きい違いなのではないかなと思ってるんです。
また、私から見た日本は少し冷たいように感じることがあります。それはどうしてかというと、日本はそもそも人と人とのコミュニケーション量が少なかったり、本音ではなく社交辞令を多用する文化だったりが理由かもしれません。
ですから、スリランカでの「みんなと楽しく仲良く」という教えも大切にしたいと思い、日本でも仕事仲間であればプライベートなことでも何か助けになるよう働きかけるようにしています。また、ご近所の方には道端であっても必ず挨拶や立ち話をして、交流をするようにしています。ひと昔前の日本のような感じで、人と人との付き合いを大切にすることで周りの方とは関係性を築いてきましたね。
雇用側・被雇用側どちらの思いも大切に
ー株式会社Foreign Support様の事業内容と強みを教えていただけますか。
事業としては、人材紹介業・特定技能登録支援機関・技能実習生送り出し機関窓口・ビザコンサルティング・通訳業を行っています。また、スリランカで日本語学校も同時に運営しています。
強みとしては、私自身が外国で生まれ育ち、日本で長く働いているということで、 日本人外国人どちらの気持ちも分かるということです。日本語だけでなく他の言語も話せたり、他の国の価値観も肌で感じたりしているので、どちらの立場から見てもこういう考え方してるんだなというのを感じながら仕事をしています。
また、このような強みをもっているからこそ、日本人と外国人を繋げることはお金のためというよりも我々の責務かなと思ってるんですよ。
ー「代表自ら現場に駆けつける」のはなぜでしょうか。
受け入れ先の企業と外国社員間でトラブル解決は私の仕事じゃないかなと思っています。
もちろん受け入れ企業側もそうだし、受け入れてる子たちもそうだし、困ってたら私自身で飛んでます。ですから、あんまり事務所にいることはないですね。
一番最初に受け入れ企業の方とお話しするときに、勿論仕事ですから利益は出したいんですけど、でもこれは人と人の信用に関わることなのでいつでもご連絡くださいと伝えています。
互いに歩み寄る姿勢が大切
ー外国人材の活用が上手くいっている企業の特徴
分かりやすくいうと、国籍や話せる言語にかかわらず一人の人間として扱ってるということです。
あとは、例えば言葉や文化の異なる外国に行き、働く人の立場に立って考えられる方が上手に外国人材を活用できていると思います。
我々はどちらの味方ということでもなく日本と海外の架け橋です。ですから、両者の関係性がうまくいくように努力するのが我々の仕事です。
ー外国人受け入れ企業の方へどのようなアドバイスをされていますか。
受け入れ企業の方に言うのは、まず入ってすぐに高いレベルを求めないでくださいとお伝えします。言葉という壁のほか、日本との環境や価値観という違いもあります。ですから、その辺を少しずつ破っていき、長い目で見て育ててほしいということは初めにお伝えしますね。
あとは、できるだけ日本語でのコミュニケーションの場数を確保してもらうことも成長を促す上で重要です。
もう少し具体的に言えば、一方的に指示をして終わりではなく理解できたかどうかきちんと確認をする。分からないようだったら最初の段階で2回でも3回でも教える。指導者も分かるように伝えるという責任をもち、きちんとできてるかどうか随時確認する。1回ではなく1ヶ月・3ヶ月・6か月など定期的に確認して、 できてればできたことに対してなんかご褒美(小さくていいのでコーヒーなど)を用意する。こんなところでしょうか。
ー日本で働く外国人の方にはどのようなアドバイスをされてますか。
お金稼ぎに来ていて、会社もあなたに対してお金かけているのだから、軽く考えないでくださいと伝えます。
だからこそ日本できちんと働くために、1日少しずつでもいいから、日本語・日本のビジネスマナーや文化を勉強してください。ここはあなたの国生まれ育った国ではなく日本なので、日本に慣れるしかないのですと。納得できないことや疑問はあるかもしれないけど、でももうそれは言ってる場合じゃないから、もう前向きに走れと言っています。あとはどんな時でも気楽に相談してくださいっていうアドバイスはしています。
日本のビジネスマナーや文化・働き方を含むビジネススキルとそれらを伸ばす環境
ー実際に企業と外国人労働者間で起こったトラブルについて教えていただけますか。
建設関係の企業に入社してすぐ、外国人だからということでいじめがあって、現場に私も行ったことがありました。少し離れたとこから見た後、 あなたがもし海外に行って1から仕事するようになったら、どういう気持ちですか。だから、まず一緒に仕事をしている間は思いやりをもって仕事を教えてくださいと言いました。 半年ぐらい続けていたら、すっかり1人前になりました。今はリーダーになって一生懸命頑張っています。
週1回ぐらいのペースでこういったトラブルはあります。お互いにきちんとコミュニケーション取ったり、例えば外国人が悪い場合にもその場で教えたりしないと、 彼らは後から言われても慣れない環境で心の余裕がので忘れてしまいます。また、現場で指導した日には指導した理由を説明した上で、これは水に流してご飯でも行きましょうなどのフォロー等もあるとこの先大きな問題にならないんじゃないかなと思うことも多いですね。
ー外国人雇用を検討中の企業様へ
失礼な言い方になるかもしれませんが、日本は島国なので日本人から見て外国人は、宇宙人のような未知の生き物のように感じている方もいらっしゃるかもしれません。ですが、この先は外国人の力がないと日本の社会っていうのが回らないのが現状です。ですから、まず受け入れるその心の準備をしていただければと思っています。
また、人を選ぶ際には面接であれば対面がおすすめです。最近オンラインの方が主流ですが、カメラの画面で見て人選ぶよりは、実際会って話してみてその方の出身国などについても知って、自分の肌で感じて人選んだ方が間違いないかなと思います。色々と不安はあると思いますが、そういう時にしっかりとしたサポート会社を選んで、そこの力を借りながらその都度その都度、そのトラブルがあったら1個1個解決していけば、 違和感を減らしながら雇用することできるんじゃないかなと思います。
日本のビジネスマナーや文化・働き方を教えることが外国人材活用への近道
ー海外展開パートナーになった経緯
私が外国人を日本の企業に紹介することにあたって、いろんな壁があるんです。その中で、 日本のビジネスマナーや礼儀、常識がものすごく大きな壁になっています。紹介した後にも、 企業や組合の方からそのあたりのことを教えてくれますかというお問い合わせやご要望が多いです。
また、私自身も面接の練習などに参加するんですけど、やはり国が違えばマナーとか礼儀も全く異なるので、そういった中で JBAAさん外国人実務能力検定公式テキストにはしっかりその内容が入っているので、これ取り入れた方が外国人を受け入れる際にものすごく楽になるんじゃないかなってと思い、になり海外パートナーになりました。
ー外国人実務能力検定活用
日本のマナーというのが本当に特殊です。なぜここで謝罪をするのかとか、なぜ決まった角度で頭下げないといけないとか。なぜここでこういうことをしないといけないっていうのが我々外国人から見たら本当に分からないので、外国人実務能力検定公式テキストを使うことで日本のビジネスマナーや文化への理解が深まります。今まで私がテキストを読み、これは違うという部分が見つかってないので、皆さんにも使っていただきたいです。
うちの学校(スリランカの日本語学校)でも、先生たちがこのテキストを使って教えていて伸びが早さを実感しています。導入したことで、日本に来た学生に対して以前よりマナーについての指摘を受けることが減りました。
企業紹介
人材紹介業、特定技能登録支援機関、技能実習生送り出し機関窓口、ビザコンサルティング、通訳業など幅広く外国人支援に携わる。また、スリランカに日本語学校を構え、スリランカ現地での育成から日本での支援まで一貫して行っている。
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